VOA村の冒険

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院試の出願をした

こんにちは。みしぇるです。

ついに院試の出願をしました。強気の出願をしたので、厳しい戦いになりそうです。出願するまでに僕の短い人生で一二を争うくらい悩んだので、あとで見返してこの選択が正しかったかどうか考えられるように、出願までの経緯を書いておこうと思います。

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4月後半から研究室見学を始めた。その結果出願ぎりぎりまで悩むこととなったのでこれは遅かったと思うが、1-3月は修論/博論の〆切と被っており見学に行くと迷惑であるという話も聞くし、徹夜が常態化していたB3の秋に見学に行くのは無理だったのでまあ仕方がない*1

まず漠然とした興味で素粒子原子核理論と物性理論、数学の研究室に見学に行こうと思った(結局最後までこれら全ての分野が選択肢に残った)。最初は数学の研究室に伺った。中でも筑波大の先生から伺った話は本当に刺激的で、話しているだけで鼓動が高鳴って身体が熱くなるのを感じた記憶がある。さらに「よい先生」、すなわち①厳しくて②きちんと質問に答えてくれる(③科研費を取っている)方を探すという方針も立った。出願を終えた今思うと、③は興味を持った先生は全員とっていて、②もほとんどの先生が該当していた。①は話しているだけではわからないと思うので院生の方の話を参考にするしかなかった。

研究室見学を重ねる中で、自分の「物理の数学を理解したい」という思いが洗練されて分かってきた。自分の夢は「場の量子論を数学的に理解すること」だ。つまり、VOAと共形ネットを対応せしめている構造は何であるかを理解したいということだ。しかしすぐに、これは途方もない野望であることに気づいた。

場の量子論の数学の現在の状況については、IPMUの立川先生のわかりやすい解説がある。

Vol.37 (Mar 2017) | Kavli IPMU-カブリ数物連携宇宙研究機構

解説中に述べられているように、場の量子論は現在の数学では全く異なると思われる分野に現れ、それらを繋いでいる。これは場の量子論の数学的記述において未知の枠組みが必要であることを示唆している。しかもこの枠組みへの道程にはミレニアム懸賞問題が聳えているのである。私が途方もないと言った理由もお分かりかと思う。

自分の夢は仮に自分の一生を全て懸けたとしても達成できる可能性はほぼ0であるように思える。さらに、夢を追いかけるにしても、自分がどこの研究室に行くべきなのか全く分からなかった。素粒子原子核理論か、物性理論か、代数的場の量子論か、頂点作用素代数か、はたまたミラー対称性か……。今は、そもそも未知の枠組みをやりたいのだからどこへ進めばいいかなど原理的に分かるはずがないのだと理解している*2

そこで両親に相談してみると、場の量子論はライフワークとして追いかけることにし、とりあえず今やりたいことをやってみてはどうか、とアドバイスを貰った。もっともだと思った。いつの日も周囲の人間というのは冷静である。しかもよく考えれば既に筑波大の先生に同じことを言われていた。

そして、出願先を決めた。正直、この記事を書いている今でもこれが正しい選択なのか分からない。どこに出したかはあんまり詳しく書くと身バレしそうなので、物理の理論系研究室とだけ書いておく。

さて、私が出願を決める際に参考にしたことを列挙しよう。後続の参考になれば幸いである。

  • 自分の興味(私は場の量子論)に関連する研究室であること。これは自明だろう。
  • 「よい先生」かどうか。これについてはもう説明したので良いだろう。
  • 自分が先生のことを尊敬しているか。これは東大工学系研究科のある先生からいただいたアドバイスである。東大に研究室を持っている時点ですごい人物であることに間違いは無いだろうが、それとは別に個人的に心の底から尊敬できているか。できていないと結局不満が溜まることになる、とのこと。
  • 中期的目標があるか。私の場合はこれでかなり絞られた。
  • 。これは素粒子論のある先生からいただいたアドバイスである。ここまできて縁起の話をするのはどうかと思うかもしれないが、私は結構馬鹿にならないと思っている。

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ということで、頑張って院試をやっていきます。結果が出たらまた記事を書こうと思います。

*1:私の所属している学科は研究室配属が無いのでこのような状況になるのである。

*2:素粒子原子核理論と物性理論と数学で迷っていると言うと「凄い迷い方だね」と言われたことがあるが、今思うと自然なことだった。